かき揚げそばについて
年に数回、好きな食べ物は何かと質問される。好きな食べ物がないのでいつも答えに困る。食べないとお腹がすくから食べるだけで、食べ物に興味がほとんどなく、できることなら何も食べずに生きていければ、とさえ思っているので、好きも嫌いもなく、単に興味がない。
「好きな食べ物何ですか」という質問は、それほど親しくない関係の人が、時間をつぶす目的で発することが多いので、そこで、「興味ないです」と答えてしまうと、「あなたとの会話には興味がないです」とほぼ同じような意味になりかねないので、実際にその会話に興味がないにしても、別の答え方を工夫する必要がある。
丁寧に、「食べ物に興味がなくて...」ということを話し始めてもいいのだけど、「好きな食べ物は何か」という質問は、「好きな食べ物がある」ことが前提になっているわけで、ここで前提をくつがえすような答えをすることは、時間つぶしにはなるかもしれないけど、そんなややこしい話をしたい人は「好きな食べ物」なんて話題を選ぶわけはなく、そんな面倒な答えが期待されているとも思えない。
食べ物に興味がないと、やはり他人の好きな食べ物にも興味がないので、なぜそんなことを聞くのか意味が分からないのだけど、何はともあれ、好きな食べ物を聞かれた時に困らないようにしておきたい。
何と答えるといいのだろうか。「好きな食べ物」でぐぐってみた。そしたら一番上にヒットするのが、
おもしろかったので、ちょっと引用。
いやでも、確かに、野菜とリベラリズム、マグロと保守主義、明らかに相関してると思うし、どっちも極端な人は彼氏にすると大変という診断、鋭いと思う。あと、プリンと変態、オムライスとロリコン、肉とマッチョ志向、あの人はそうだなぁ、という顔がいくつか思い起こされる。
さて、いよいよ困ってきた。何気ない質問とみせかけてこんなプロファイリングの意図が隠されているのであれば、ますますうかつなことは言えない。
というか、そもそも僕は普段何を食べているのだろうか。自分で選ぶ時に何を選んでいるのか、と考えてみると...、かき揚げそばが多い。というか、一人で外で食べる時、かき揚げそばしか食べていない。これは驚いた。というわけで、かき揚げそばの写真を撮り始めた。
かき揚げそばがとりわけ好きなのではない。速くて、安くて、どこにでもあって、一人で入って居心地がよくて、野菜中心で、しかもがっつりオイリーでもあって、などの理由で選ばれているのであって、好きなわけではない。たぶん。
性格診断的にも、野菜中心なのにジャンクで、和風で素朴なのにがっつり油っこくて、庶民的でもあり通っぽくあり、マッチョな感じと繊細さがあって、まさに中庸。どうだ、診断できないだろう。
というか、そもそも、食べる行為というのは、方向が違うだけで排泄と本質的に同じ行為であって、こっそり人目を忍んでやることだと思うのだけど、なぜ、食べ物の話題はこんなにも当り障りのない話題として扱われているのだろうか。なんで「今度メシ行こうよ」はアリで、「今度クソ行こうよ」がナシなのか。なんでテレビでは、食べ物は接写どアップで、うんこはモザイクなのか。いや、もっとうんこを、という話ではなくて、食べ物の扱いが下品すぎるという話だ。なんで初対面の相手にそんな質問をすることが許されているのか。もっと恥ずかしがってもいいと思うけども。
それに、よく言われることだけど、食べることは命をいただくことであって、もうちょっと厳粛に扱ってもよいのではなかろうか。好きとか嫌いとか美味いとか不味いとか言ってんじゃねぇよ、好きな食べ物で性格診断♪とか下衆の極みだぜ、軽々しく人に「好きな食べ物」なんか聞いてんじゃねぇぞ、恥を知れこのタワケが。
といった内容のことを、こんど好きな食べ物を聞かれたらお答えしようと思う。
のだけど、実際に聞かれたら、「かき揚げそば。ん?違う違う、立ち食いの安いのがいいわけ。そうそう、ん?どこかなぁ~、JR品川駅の構内に吉利庵っていうお店ができたんだけど、まずね、玉ねぎの切り方が、っていうか、そうだ、水道橋の嵯峨谷っていう...」とか言ってる姿が想像できてげんなりする。
「好きな食べ物何ですか」という質問は、それほど親しくない関係の人が、時間をつぶす目的で発することが多いので、そこで、「興味ないです」と答えてしまうと、「あなたとの会話には興味がないです」とほぼ同じような意味になりかねないので、実際にその会話に興味がないにしても、別の答え方を工夫する必要がある。
丁寧に、「食べ物に興味がなくて...」ということを話し始めてもいいのだけど、「好きな食べ物は何か」という質問は、「好きな食べ物がある」ことが前提になっているわけで、ここで前提をくつがえすような答えをすることは、時間つぶしにはなるかもしれないけど、そんなややこしい話をしたい人は「好きな食べ物」なんて話題を選ぶわけはなく、そんな面倒な答えが期待されているとも思えない。
食べ物に興味がないと、やはり他人の好きな食べ物にも興味がないので、なぜそんなことを聞くのか意味が分からないのだけど、何はともあれ、好きな食べ物を聞かれた時に困らないようにしておきたい。
何と答えるといいのだろうか。「好きな食べ物」でぐぐってみた。そしたら一番上にヒットするのが、
おもしろかったので、ちょっと引用。
何気ない会話から彼の本当の性格を知ることができれば、女子的には助かりますよね。 というわけで、現役男子大学生に聞き込みを行った結果をもとに作成した「好きな食べ物でわかる性格診断」をご紹介します。 飲み会のネタにして盛り上がるのもおすすめです♪「聞いてみてください」じゃないよ、と思いつつ、「食べ物に興味がない」がどう診断されるのか興味深いところだ。たぶん「理解不能なこだわりが強く、ノリは最悪、近づかないほうが良いでしょう。」くらいの感じだろうか。
さいごに いかがだったでしょうか? 気になるあの人や初対面の彼に、ぜひ「好きな食べ物何?」と聞いてみてください。
- 「ラーメン」と答える人には、「○○で△位になった××(店)に行った!」と言うのが大好きなミーハーが多いです。 出されたラーメンを写メる率が非常に高いのが特徴。 男っぽく、体育会系な人が多いです。
- 「野菜」を挙げるのは、こだわりが強くマイペースな人が多いです。 ライフスタイルにも強いこだわりを持っていたりするので、考え方や趣味が合わなければ一緒にいるのが大変かもしれません。
- 「パフェ」「プリン」などの甘いものを挙げる男性は、つかみどころのないタイプであることが多いようです。 悪い人ではありませんが、何を考えているかよくわからないので付き合うのには苦労しそうです。
- 「お寿司」と答えるような高いもの好きさんは、面倒くさい人が多いです。 「”自称”違いのわかる男」とはあまり関わらないほうが良いでしょう。 「回るお寿司」のことを指している場合は害はないので、人によって判断しましょう。
- 「何でも好き」と答える人は、ノリで生きているタイプです。 真剣さや決断力に欠けるので、頼り甲斐に関してはいまいち。 でも無駄なこだわりがないというのは、結構大事なことかも? めんどくさい男に懲りたハキハキ系女子とはうまくやっていけそうです。
いやでも、確かに、野菜とリベラリズム、マグロと保守主義、明らかに相関してると思うし、どっちも極端な人は彼氏にすると大変という診断、鋭いと思う。あと、プリンと変態、オムライスとロリコン、肉とマッチョ志向、あの人はそうだなぁ、という顔がいくつか思い起こされる。
さて、いよいよ困ってきた。何気ない質問とみせかけてこんなプロファイリングの意図が隠されているのであれば、ますますうかつなことは言えない。
というか、そもそも僕は普段何を食べているのだろうか。自分で選ぶ時に何を選んでいるのか、と考えてみると...、かき揚げそばが多い。というか、一人で外で食べる時、かき揚げそばしか食べていない。これは驚いた。というわけで、かき揚げそばの写真を撮り始めた。
かき揚げそばがとりわけ好きなのではない。速くて、安くて、どこにでもあって、一人で入って居心地がよくて、野菜中心で、しかもがっつりオイリーでもあって、などの理由で選ばれているのであって、好きなわけではない。たぶん。
性格診断的にも、野菜中心なのにジャンクで、和風で素朴なのにがっつり油っこくて、庶民的でもあり通っぽくあり、マッチョな感じと繊細さがあって、まさに中庸。どうだ、診断できないだろう。
というか、そもそも、食べる行為というのは、方向が違うだけで排泄と本質的に同じ行為であって、こっそり人目を忍んでやることだと思うのだけど、なぜ、食べ物の話題はこんなにも当り障りのない話題として扱われているのだろうか。なんで「今度メシ行こうよ」はアリで、「今度クソ行こうよ」がナシなのか。なんでテレビでは、食べ物は接写どアップで、うんこはモザイクなのか。いや、もっとうんこを、という話ではなくて、食べ物の扱いが下品すぎるという話だ。なんで初対面の相手にそんな質問をすることが許されているのか。もっと恥ずかしがってもいいと思うけども。
それに、よく言われることだけど、食べることは命をいただくことであって、もうちょっと厳粛に扱ってもよいのではなかろうか。好きとか嫌いとか美味いとか不味いとか言ってんじゃねぇよ、好きな食べ物で性格診断♪とか下衆の極みだぜ、軽々しく人に「好きな食べ物」なんか聞いてんじゃねぇぞ、恥を知れこのタワケが。
といった内容のことを、こんど好きな食べ物を聞かれたらお答えしようと思う。
のだけど、実際に聞かれたら、「かき揚げそば。ん?違う違う、立ち食いの安いのがいいわけ。そうそう、ん?どこかなぁ~、JR品川駅の構内に吉利庵っていうお店ができたんだけど、まずね、玉ねぎの切り方が、っていうか、そうだ、水道橋の嵯峨谷っていう...」とか言ってる姿が想像できてげんなりする。