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Showing posts from March, 2012

ジャーゲ・ジョージ

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滋賀に引越してシロシベを始めてからは外に出る回数がめっきり減り、外着と家着の区別がほぼなくなり、着替える回数も減りました。ずっと引きこもっていると服が汚れることもないので洗濯の回数もかなり減ってるんじゃないかと思います。服を買うことも減ってると思います。すごく良いことだと思っています。 で、こういう生活だと運動不足もハンパないので山道を走っているわけですが、この時に着る服は、昔よそ行きだった服が運動着に格下げになっているものたちが中心です。山行き服に格下げされると、運動する、汗かく、雨に濡れる、こけて泥だらけになる、木の枝にひっかかる、毎回洗濯する、ということで服はすぐに傷みます。というわけで、走るための服のストックがなくなり、ついに買う時がきました。 どうせならかっこいいのがいい、ということで考えた結果、「ボブ・マーリーがサッカーしてた時のジャージがいい!」と思いつきました。ぐぐってみると、 本人のプロモーションビデオか何かで見たものと思っていましたが、これはAdidas のCMだったのですね...。CMってすごいですね。すっかり洗脳されますねぇ。で、すっかりシロシベオーダーメイドにはまっていて、 とか、シロシベ3周年記念ということで、 とか、いいなぁ、と考え中です。1枚からでもプリントしてくれるお店もありますね。ま、自分で描いてもいいか。 山道では人とすれ違うことがほっとんどなくて、時々、白装束を着て法螺貝を吹きながら歩いている修験道の人にすれ違ったりするだけなので、かっこいい服を着る意味がないように思えます。実際にあまり気にしてないのですが、でもやっぱり、買うとなるとかっこいいのがいいと思うんですね。不思議ですね。Wikipediaによると、 衣類(いるい)とは、風雨、日光、寒冷、乾燥といった気象条件から肉体を保護するため、人が身に纏うもの。この保護機能に加えて、人がその富や権力を誇示したり、一定の組織に属していること又はある思想信条を有していることを象徴する意味を持つ場合もある。衣装(いしょう)。 からだにまとうもの。着物。衣装。 とあります。ここで僕が「かっこいいのがいい」と思うことは、衣類の肉体を保護する機能とは無関係で、しかも、誇示や象徴といういうこととも無関係に思えます。だって誰にも見られないわけなので。シロシベ

プロパガンダの技法と東大話法

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「 原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語― 」とてもおもしろかったです。 徹底的に不誠実で自己中心的でありながら、 抜群のバランス感覚で人々の好印象を維持し、 高度情報処理能力で不誠実さを隠蔽する。 学生のとき、先生や先輩、後輩にも「園さんのバランス感覚ってすごい」と言われたことがあります。序盤に出てくるこの言葉、これはまさに僕のことなんじゃないか、といきなり不安にさせられ一気に最後まで読みました。 書かれていることは、「その通り!」って思うことばかりで、たくさんうなずいたり、スカっとしたり、一方で、「わ、それ言ったことある...。」「それやってる...。」ということもあって、何度か冷や汗が出たりもしました。 いろいろ思ったことはありますが、プロパガンダ技法と東大話法の類似性について。 先日、Wikipedia の「 プロパガンダ技術の種類 」という項目を見ていたら(なんでそんな所読んでるのか...)、東大話法とそっくりな記述がありました。 レッテル貼り - 攻撃対象となる人や集団、国、民族にネガティブなイメージを押し付ける。  華麗な言葉による普遍化 - 対象となる人物や集団に、多くの人が普遍的価値を認めているような価値と認知度を植え付ける。  転移 - 多くの人が認めやすい権威を味方につける事で、自らの考えを正当化する試み。  証言利用 - 「信憑性がある」とされる人に語らせる事で、自らの主張に説得性を高めようとする。  平凡化 - コミュニケーションの送り手が受け手と同じような立場にあると思わせ、親近感を持たせようとする。 カードスタッキング - 自らの主張に都合のいい事柄を強調し、悪い事柄を隠蔽する。本来はトランプの「イカサマ」の意。情報操作が典型的例。マスコミ統制。 バンドワゴン - その事柄が世の中の権勢であるように宣伝する。人間は本能的に集団から疎外される事を恐れる性質があり、自らの主張が世の中の権勢であると錯覚させる事で引きつける事が出来る。 「レッテル貼り」は、「規則8 自分を傍観者と見なし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を勝手に設定し、解説する。」そのもの。「平凡化」は、「規則15 わけのわからない見せかけの自己批判によって、誠実さを演出する。」と似てます。「カードスタッ

福島に行ってきた(その3)

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(その2) からのつづき  3月4日、二日酔い、というか酔ってる状態で朝8時過ぎに目が覚めた。特に行き先は決まってないけど、シャワーして出かける。すごくいいお天気。まずは、スーパーマーケット行ったり、駅ビルの中見てみたり。パッと見はほんとに何もなくて、子どももたくさん歩いてて普通の街に見える。 だけど、公園の土がはがしてあったり、↓こういうポストがあったりする。 「0.371 μSv/h」と表示されているこの機械、文部科学省が試験運用中の「リアルタイム線量測定システム」で、この2月に福島県内の2,700箇所に設置されたもの、かな。 文部科学省のプレスリリース   mext.go.jp/...858.htm リアルタイム測定結果のサイト   radiomap.mext.go.jp/ja/ ううん...。ずっと外にいたとして、0.371 μSv/時 * 24(時) * 365(日) = 3.25mSv/年。上のウェブサイトを見てみると、市内でもこの5倍くらいの場所がいくつかあって、それだと15mSv/年。これは空間線量だけなので、さらに食べ物や水、チリの体内摂取による内部被曝も足されていくんですよね。で、この数字がどれだけ危ないのか結局分からないわけだけど、自分の家の前にこれがあってこの数字が表示されていたら、どうするのかな...。子どもは遠くにやるとしても、シロシベはどこでもできるのでいいとして、お寺とか地域のつながりとか歴史とか、動かせないですからね...。懸念される健康被害が全て杞憂に終わったとしても(そうはとても思えないけど)、すでに起こっていることだけで十分ひどいな...。 人気のない公園で考えていても仕方ないので、環境省と福島県が運営する「 除染情報プラザ 」に寄ってみた。 画像検索すると いくつか写真が出てくるけど、ゴム長靴とかゴム手袋とかほうきとか熊手とかちりとりとかブラシとかケルヒャーの高圧洗浄機といった除染グッズ(つまり掃除用品)、書籍やパンフレットが陳列してあって、放射能汚染に対して人間がいかに無力であるのかが痛いほどよく分かった。 で、散歩も疲れたので、というか、前夜に飲み過ぎて辛いのでもうそろそろ帰ろうかと思うけど、まだ時間が早いし、せっかくここまで来てるので記念に何か買い物でも...、と思い始める。とはいえ

福島に行ってきた(その2)

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(その1) からのつづき  で、地元に人と話したくてバーに行った。バーなんて一人で行ったりしないのでこれまた緊張しつつ、若者がいそうなお店を看板とメニューを見て選んで入る。7~8人座れるカウンターとテーブル3つのお店で、23時過ぎだったかな、カウンターはほぼ満席でテーブルも1つ埋まってる感じ。ちょっとつめてもらってカウンターに座らせてもらう。 テーブル席はパッと見20代前半くらいの男女。合コンなのかな「え!?ノーパンノーブラで寝てんの!?マジで!?じゃあさ、じゃあさ...」という感じの楽しそうな会。直前まで、福島はどんな感じになっているんだろうか、道行く人がみな沈んだ顔をしてたりしたら辛いな、こんな理不尽な汚染と苦労を背負わされて...、などと想像していたけれど、やや拍子抜け。  話したい気持ちが伝わったのかバーテンさんが話しかけてくれた。今回の経緯を説明して「福島、やっぱ気になるので。」と言うと、ニコッと笑って「あざす。」と。震災でお客減ったりしました?と聞いてみると、「去年の夏は復興支援だったり、浜から避難してきた人でめちゃくちゃ人が増えてたんですけどねぇ。夏休み終わって減ってきて、今はまぁ、どうっすかねぇ。」という感じ。ニュースでは、  2月1日現在の福島県の推計人口は198万814人で、事故前(昨年3月1日現在)より4万3587人減少。公立の小中学校に今春入学が予定される児童・生徒が2割の減少。小中合わせて66校で新入生が半分以下となる。  なんていう話もあって人が少ないんじゃないかって思ってたけど、福島市に関しては避難して来る人と避難して行く人の両方がいて、さらに一時的に外から来る人も滞在するので、人の数はそんなに変化がないのかな。  話を聞いていると、バーテンさんのお姉さん一家は小さな子どもがいるので山形に引越したとか、カウンターのお客さんは双葉から避難して来てて先日一時帰宅してきたとか、やっぱり影響はすごくある様子。 日付がかわってから来店したお客さんはサーファーで、聞けばこの方も浜通りから避難されてきたと。すごく陽気な方で楽しく一緒に飲ませてもらったけど、「福島の波が最高だったんだよ...。」っていう話をしながら目に涙を浮かべられる場面は胸が痛かった。 1年っていうのは、引っ越した先で馴染みのバーができて、見知らぬ

福島に行ってきた(その1)

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「山形県鶴岡市での調査に行ける人がいなくて困ってるんだけど、行ってくれないかな...。」というメールをもらい、ついに東北に行く用事ができたとふたつ返事で引き受けて、3月2日~4日に行ってきた。 滋賀から鶴岡までの経路を調べてみると「寝台特急日本海」という素敵な夜行列車があってこれに乗れたら素敵だったけど、この3月のダイヤ改正で廃線になるということで鉄道ファンが押しかけたのかすでに満席。仕方なく羽田経由の飛行機で山形入りすることにして、帰りも飛行機を使うのが時間的には最短経路だったけど、どうせ前後泊して移動に半日使うんだったら寄り道したいということで、今一番気になる場所、福島に寄ってきた。 気になるというのはもちろん原発事故のことで、事故現場の現状、汚染の状況、健康被害、経済被害、補償、原発の背景や歴史、これからのエネルギー政策、いろいろと気になることがあるけど、中でも一番気になるのは今福島で暮らしている人たちの様子。いろんな苦悩や葛藤を文章や映像で伝え聞くけれど、実際のところどんな感じなのか知りたくて、でも、知ったところで何ができるわけでもないだろうし、興味本位で訪れて福島の人たちは不愉快に思わないだろうか、そもそも1泊したくらいで何かが分かるとも思えないし、などと躊躇しつつ、ま、仕事の帰りに立ち寄ってお酒を飲んで散歩するくらいだったらいいか、と。 3月2日に出発で羽田から庄内空港に行ってバスで鶴岡に移動、翌3月3日が調査。終わってすぐに電車に乗って、羽越本線で余目(あまりめ)、 陸羽西線で新庄、山形新幹線で福島へ。奥羽山脈越えの陸羽西線、車内アナウンスで「運転手の後ろのドアしか開きませんのでご注意ください。」と。どういうことかと思ったら、駅のプラットホームに雪が積もっててドアを開けても降りれないんですね。驚いた。 調査が予定よりだいぶ早く終わったため福島駅に到着したのが20時前。ちょっと緊張しつつ電車から降りて、予約していたホテルに向かって歩いて移動。 ホテルにチェックインして「 福島からありがとうキャンペーン 」のパンフレットを渡される。 あなたが遊びに来てくださること。 それが、ふくしまの私達にとって何よりのエール。 と書かれてて、用事もないのに遊びにいったりしていいのかという心配が消えてちょっとホッとした。