福島に行ってきた(その2)

(その1)からのつづき 



で、地元に人と話したくてバーに行った。バーなんて一人で行ったりしないのでこれまた緊張しつつ、若者がいそうなお店を看板とメニューを見て選んで入る。7~8人座れるカウンターとテーブル3つのお店で、23時過ぎだったかな、カウンターはほぼ満席でテーブルも1つ埋まってる感じ。ちょっとつめてもらってカウンターに座らせてもらう。

テーブル席はパッと見20代前半くらいの男女。合コンなのかな「え!?ノーパンノーブラで寝てんの!?マジで!?じゃあさ、じゃあさ...」という感じの楽しそうな会。直前まで、福島はどんな感じになっているんだろうか、道行く人がみな沈んだ顔をしてたりしたら辛いな、こんな理不尽な汚染と苦労を背負わされて...、などと想像していたけれど、やや拍子抜け。 

話したい気持ちが伝わったのかバーテンさんが話しかけてくれた。今回の経緯を説明して「福島、やっぱ気になるので。」と言うと、ニコッと笑って「あざす。」と。震災でお客減ったりしました?と聞いてみると、「去年の夏は復興支援だったり、浜から避難してきた人でめちゃくちゃ人が増えてたんですけどねぇ。夏休み終わって減ってきて、今はまぁ、どうっすかねぇ。」という感じ。ニュースでは、 
2月1日現在の福島県の推計人口は198万814人で、事故前(昨年3月1日現在)より4万3587人減少。公立の小中学校に今春入学が予定される児童・生徒が2割の減少。小中合わせて66校で新入生が半分以下となる。 
なんていう話もあって人が少ないんじゃないかって思ってたけど、福島市に関しては避難して来る人と避難して行く人の両方がいて、さらに一時的に外から来る人も滞在するので、人の数はそんなに変化がないのかな。 

話を聞いていると、バーテンさんのお姉さん一家は小さな子どもがいるので山形に引越したとか、カウンターのお客さんは双葉から避難して来てて先日一時帰宅してきたとか、やっぱり影響はすごくある様子。

日付がかわってから来店したお客さんはサーファーで、聞けばこの方も浜通りから避難されてきたと。すごく陽気な方で楽しく一緒に飲ませてもらったけど、「福島の波が最高だったんだよ...。」っていう話をしながら目に涙を浮かべられる場面は胸が痛かった。

1年っていうのは、引っ越した先で馴染みのバーができて、見知らぬ他人につらい出来事を笑い話にして話せるような時間なんですね。なんだけど、やっぱりまだ傷は疼くし、原発事故に関しては現在進行形だし、っていう、ううん...。「負けてられない。」「悔しい。」っていう言葉をたくさん聞いた。これは泡盛の飲みっぷりで負けてられないの意味なのか震災のことなのかよく分かんなかったけど、両方なのかな。



 お店の人のはからいでアルコール60%の泡盛「八重山」が出てきたりして、久しぶりにひどく酔ってしまった。最後のほうは、みんなと握手してハグしてとても楽しいお酒だった。何を話してたのかあんまり覚えてないけど。ツイートを見てみると、結局なんだかんだで4時前まで飲んでたのかな。

どうやってホテルに戻ったのかもまったく思い出せないけど、翌朝目覚めるとちゃんとベッドの上で寝てた(帽子かぶってコート着て靴履いたまま)。 話し相手になってくれた人には名刺渡して「滋賀県遊びにきてください」と伝えてみた。本当に遊びに来てくれるといいなぁ。

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