電子パブリッシュ



気になっていたお仕事が一つ片付きました。今回のお仕事で、InDesign というDTPソフトを使った作業をする中で調べて思ったのですが、「文字を組む」という作業はとても長い歴史があって膨大な蓄積があってとても奥深いものなんですね。このお仕事は紙媒体でのお仕事だったので、書籍や冊子の電子化についていろいろ考えさせられたのでメモ。

2010年は電子出版元年になる、なんてことが各方面で言われ、Kindle、iPad、著作権、google book serach、出版業界、いろいろ盛り上がっています。

一読者としては、書籍は電子化されたほうが圧倒的に便利だし、早くどんどん電子化されてほしく、その作業の担い手は公的機関であろうと民間企業でも何でもよく、誰が甘い汁を吸うのか、なんてことには大して興味はありません。書きたい人や表現したい人が自由に簡単にパブリッシュできて、受け取る側は自由に低コストでそれを享受できる仕組みになればいいと思うだけです。そしてウェブの特性として、表現する人とそれを消費する人の境界が曖昧になって、インタラクションがどんどん生まれて、という特徴が書籍の電子化によってもっと促進されると楽しそう、と思います。

ちなみに僕は数年前から、本は読んだら売る/あげる/捨てるということをして本棚を廃止しています。かさ張るわりに読み返すことは少なく、また、検索できる電子媒体に触れてしまうとページをめくって探すという行為に時間をかけるのがバカバカしく思えてしまい、きっと近い将来、紙の本を読み返すことがなくなる、と思ってそうしています。もちろん、写真集や全集など手にとって愛でることができるような、所有すること自体が喜びになるような本は別ですが、そんな本、そうはたくさんありません。あと、最近だと、本を裁断して Scansnap などで読み込むといったことも流行っていますが、それもしません。読み返さないだろうというのと、そのうち誰かがやってくれるだろう、という理由です。というか、もうすでに世界中でスキャンされまくってるんですよね。

でまあ、これは読者としての希望で、シロシベとしてはぼんやり面白がって眺めてるだけでもいけないのかなぁ、と思ったりもします。シロシベのお仕事は、調査や研究のお手伝いですが、実際には研究それ自体だけでなく、ウェブサイトや印刷物といった「パブリッシュ」に関するお仕事が多くあります。お客さんの多くが論文や書籍といった出版物を出す人たちです。シロシベやその周辺の人達は、間違いなく出版物電子化の波の影響を大きく受けます。

電子化されクラウド化された書籍は、従来の紙の書籍にとって代わるものではなくて全然違うもので、ウェブサイトともまた違うものだと思います。どれも情報を複製して遠くに運ぶものですが、運ばれ方も役割も得意分野も全然違うものです。で、思い悩むわけです。シロシベは何ができるようになってると重宝されるのか、と。

もちろん情報自体を生み出せること、書けることが重要だとは思うのですが、それ自体はなかなか「商売」には結びつきにくく、また執筆の動機自体が商売とは馴染まないため、書籍も論文も儲けることを目指して書く人は少ないわけです。それ以外で収入を確保しながら時間を見つけて書く、というのが執筆のデフォルトかと思います。それはそれで、書くことから離れたくないとも思うので続けていきたいのですが、これとは別に商売として悩むわけです。

でまあ、今のシロシベの仕事を見てみると、執筆者が生み出した情報を運ぶ部分のお手伝い、ということになるんだろうと思うんです。もっと絞って言うと、生み出されたテキストに書式を与える仕事、です。ポスターのデザインもHTML&CSSを書く作業もパンフレットを作るのも、広い意味では書式を与える仕事です。

で、今後何の技術を磨くべきか、磨きたいか、と思うわけです。HTML5なのか、Flashも使えたほうがいいのか、DTPのスキルをもっと磨くべきか、電子出版の波をもっと真剣に考えるのか、などなど。どれも面白そうだし、どれも学びたいのですが、たぶん全部違うと思うんですね。専門にしてる人たちに勝てっこない、というか。ウェブのおかげで作業をものすごく細分化してアウトソースできる仕組みができつつあるので、きっと、全部に目を配らせてちょっとずつ触りながら、全部出来るようになるんじゃなくて、どんな仕事でもどこに投げるべきか判断できて選択肢を持ってていい関係を作ってる、ということなんじゃないか、と思ったりしました。

まとまりなしなし。

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