マイケル・ジャクソンとの出会い(4度目)

今朝、ふと思うことがあってマイケル・ジャクソンの YouTube を見てたら、鳥肌がたったり目頭が熱くなったりして、なんていうのか、本当に感動してしまいました。もちろんマイケル・ジャクソンの存在はずっと前から知っていたし、曲もビデオも知っているのがいっぱいあったけど、なんで今まで気付かなかったのかな。。。

マイケル・ジャクソンとの最初の出会いは、たぶん小学生の頃のテレビで、「BAD(1987年)」のころ。「かっこいい」と思った記憶はあって、数年後の「Black Or White(1991年)」はレンタルビデオ屋さんでCD借りて聞いた記憶があります。

で、2回目の出会いは高校に入ってからで、Hiphop を聞くようになって、その元ネタとして Jackson 5 の曲に出会った時。大人のマイケルしか知らなかったので、子どもの頃のマイケルを見て「このマイケル・ジャクソンは、あのマイケル・ジャクソン!?」と驚いた記憶があります。で、この頃はまさに中二病まっただ中なので、売れてる時点でかっこ悪い、商業的に成功してるだけで信用できない、くらいに思ってて、マイケル・ジャクソンもそんなに興味がなかったわけですが、「I want you back(1969年)」とか好きで、売れてても良いものは良いんだ、ということを知った曲です。




で、3度目の出会いは、2000年以降のテレビワイドショーで、少年への性的虐待疑惑とか、裁判とか、整形に失敗したとか、赤ちゃんを窓の外に出してブラブラしたとか、そういうところで時々名前を見てた時。「スーパースターは大変なんだなぁ」「変わった人なんだなぁ」と思ったりする程度。

で、最近になって4回目の出会い。ここ数年、僕の知っている面白い人、尊敬する人、素敵な人、こういう人たちがマイケル好きであることが多くて、これは何か僕の気づいていないマイケルの魅力があるに違いないと思うようになってたんです。

一番最近だと、安冨歩先生。ブログのタイトルがもろ「マイケル・ジャクソンの思想(と私が解釈するもの)」だったりするのですが、
その死によってはっきりしたと私は考えるが、もしイエススという歴史上に存在したある人物を「救世主」と呼ぶのであれば、マイケルは「救世主気取り」だったのではなく、それは社会的現象としての「救世主」そのものなのである。グラミー賞のビデオに見えるように、彼は Michael, I love you! とファンに呼びかけられると微笑んでしまい、I love you, too!と投げキスを返す。これはファンサービスなどというものではなく、本当にそうしてしまうのである。これは阿弥陀仏が自らの名を呼ぶ者を誰でも救うのと同じ構造を持っている。Michael, I love you! とその名を呼ぶ者をマイケルは、必ず救い上げて、Neverland に迎え入れてくれるのである。そのように信じて、何の問題があろうか。
とまで書かれてたりするんですね。

今日Wikipedia読んでみたら、

尋常性白斑という皮膚病を患っているために皮膚の色が白く変化したにもかかわらず、ワイドショーや情報番組で出演者達に「黒人のマイケルは白人になりたくて肌を漂白した」等、人種差別的な中傷コメントをされ続けたり、少年虐待疑惑に関して無罪判決が出たにもかかわらず、まるで本当は有罪であるかのような印象を視聴者に与えるコメントと偏向的な報道を多くされ続けた。
...マイケルの弁護を担当したトーマス・メゼロウ弁護士も「メディアはマイケルが有罪になることを望んでいた、有罪になり刑務所に入りでもすれば世界的に有名なスターの栄光と堕落ということで映画・TV・書籍などのあらゆる媒体でネタにでき、そうなれば何十億ドルにもなる莫大な収益が見込めたから」という内容の序文を寄せている。

「正しいことを言うマイノリティにひどいレッテルを貼って儲ける仕組み」ここにもあった、というか、こんなのばっかりなんじゃないかという気にもなってきます。。。

「They Don't Care About Us(1996年)」  これとか高校生の頃なのになんで琴線に触れなかったかなぁ。



ミュージック・ビデオは「プリズン・バージョン」と「ブラジル・バージョン」の2バージョンあり、どちらもスパイク・リーが監督することで話題になった。オリジナルであるプリズン・バージョン(監獄バージョン)には、「ロドニー・キング事件」および「ロス暴動」、「天安門事件」の他、戦争・核実験・暴動・集団暴行・虐待・クー・クラックス・クラン等の映像が多数使用されており、「暴力的である」としてMTVは放送を許可しなかった。
日本のテレビで放送されるわけないんですね。。。ニコニコ動画の日本語訳歌詞入りは→ nicovideo.jp/watch/sm104660

知れば知るほど、歌詞などを読めば読むほど、マイケルは、暴力や差別、搾取、貧困と正面から向き合って戦ってきた人で、暇さえあったら慈善活動をしているような人でもあって、あのワイドショーで伝わってくる「変な人」のイメージとは全然違うんですけど、これ何なんだろう。。。メディアの偏向報道に気づかずに「変な人」と思っていたこと、せっかくこんな偉大な人と同時代に生きてたのにそのことを生前に気づけなかったことが悔やまれます。



I'm Starting With The Man In The Mirror
I'm Asking Him To Change His Ways
And No Message Could Have Been Any Clearer
If You Wanna Make The World A Better Place
Take A Look At Yourself, And Then Make A Change

僕は鏡の中の男から始める。
鏡の彼にやり方を変えようと言うんだ。
こんな簡単なメッセージはないよ。
世界をより良い場所にしたいなら、
自分を見つめ、そして変えよう。

「Man in the Mirror(1988年)」グっときます。。。

っていうか、なんでメディアって偏向するんでしょうか。儲かる方へ偏向するとかっていうのは、まぁ気持ちは分かるんですけど(最低だとは思うけど)、日本のメディアがマイケルに「変な人」のレッテルを貼って得するとも思えないんですけど、なんなんだろう。。。

ともかく、今年はマイケルの曲をたくさん聞きたいと思いました。

Popular posts from this blog

エクセル1行をテキスト1ファイルに

教師を授けられた

サンプリングと本歌取り