ゴールデンウィークの反省とこれから2ヶ月の目標
ゴールデンウィークを振り返ります。
天邪鬼としては人が休んでるときに働いて人が働いてるときに遊ぶ方が心地よく、今年の連休は大いに働いてやろうと目論んでいましたが、思いのほか暖かく好天に恵まれ、gmailのチャットステータスはみんなオフライン、twitterでもRSSリーダーでも休日の話題だらけ、さすがに心が折れて、人と反対のことの反対をする、という納得の仕方で、ほぼオフの日々でした。
で、何してたんだろう...。本を読みました。
まず、先日亡くなった井上ひさしの「ブンとフン」。いとうせいこうのつぶやきで読みたくなって買った本。「日本語の韻と風刺とメタ構造」というつぶやき通り、とても面白い本でした。フン先生の書いた小説の主人公の泥棒ブンが原稿から出てきていろいろやらかすという小説。遊び心いっぱいでふざけた調子の軽い導入、ところどころに押韻された詩(うた?)が入ってます。で、中盤、お上品なご婦人たちがホテル・ノークラのグリルで食事してるシーン、
なんて歌をご婦人たちが歌っているわけですが、泥棒のブンはここから虚栄、見栄、気取りを盗みます。ご婦人たちは上品な態度が一変、焼き芋に目の色を変えて厨房になだれ込みます。「何を盗んだのだ?」と聞かれた泥棒ブンは、「虚栄です。このごろ、わたし、こう思うようになったんです。形のあるものを盗むのはつまらないって。泥棒と生まれたなら、どうせのこと人間のいちばん大切なものを盗みたい。」なんてことを言いだして、歴史、記憶、声、権威、を盗んだりとグッと深みある展開へ。そこでも終始ふざけた調子はつづいていて、とても楽しい本でした。
次は、全盲ろうの東大教授の福島智の「生きるって人とつながることだ!」。光も音もない世界に生きるということはちょっと想像を絶しますが、そこから感じられる世界への深い洞察に感動します。印象的な言葉がたくさんあって、いろいろ考えさせられたけど、いくつか熱い気持ちにさせられた部分をメモしておくと、
「苦悩があるから、しんどいから不幸だって簡単に考えるのではなくて、意味をそこに見いださせれば、それは絶望ではない」とか、「人は話すことによって生きていかれる。いわば水や空気と同じく、それは生命維持のための装置だと思う。」なんて印象的でした。
で、次の本、デヴィッド・ボームの「ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ」です。「愛があればすべてうまくいく」と言う人がいる。だが残念ながら、すべてを救う愛は存在しない。だから、もっと良い方法を考えなければならないんだ。というわけで、ボームはその方法として「対話」の必要性を説きます。ここでの対話は、1対1で口頭で会話する「対話」だけじゃなくて、もっと広い意味で使われていて、考えや思いが行ったり来たりする場面全般、みたいな感じです。
対話(ダイアローグ)とは
中身、やや難しくて、なかなか上手くまとめられませんが、先程の福島智の本ともつながる部分が多くて、話すことによって生きていかれる、意味を感じることができれば苦悩に絶望しない、意味の共有がコミュニケーション、暗黙のコミュニケーション、対話で世界は変わる、などなど、そんなことを考えさせられた読書でした。
読書以外には、
とにかくよく走りました。龍神社コース、さすがに連休後半は疲労感にやられつつも、50分台半ばで1周できるようになってきました。とても暖かくなってきて、新緑が芽吹き始めて、鳥がたくさん鳴くようになり、山の様子が随分と変わってきて、速く走ることよりも気持ちよく走ることに焦点を当てるようになってきました。秋、冬、そして今、
→ → こんな感じです。
こんどICレコーダー持っていって鳥の声録ってこよ。
最終日はお台場で大学院の同級生同士の結婚式。新郎の会社の先輩の豪快な酔いっぷり、新婦の伯父さんとの喫煙所トークなど、いろいろ含めて素敵な結婚式でした。おめでとうございます。
で、連休中にしようと思っていたこと、結局あまり進みませんでしたが、まあ仕方ない。
で、話は変わって、7月3日の大学の研究室の同窓会。今年のシンポジウムのテーマは「研究者が働くということ」。シンポジストとして参加できる?とのお話をいただきました。「シンポジストにはお1人15分程度で、現在のお仕事などご紹介をいただきたいと思います。」とのことで、ちょっとためらいつつも、引き受させていただきました。この時点で1回振り返る、前を見据える、という機会は重要だろうというのと、心を開いて大勢の人の前で話してみれば、想像できない価値あるフィードバックがあるかもしれない、と直感したためです。というわけで、今から2ヶ月、これに向けていろいろ頑張りたいと思います。具体的には、
...え!?そこ?って話ですが、「研究者が田舎で起業するという選択肢もあり得る」というメッセージを伝えるためには、やはり、健康的な風貌になってないと説得力に欠けるわけです。他には、増量して金ピカのROLEXをしていく、とか、髪を伸ばして7:3分けにしていく、とかも面白そうではありますが、コンセプトがよく分からないうえに、そんなに急に髪は伸びないので、ここは、やせて日焼けする方向で進めます。あと、シロシベTシャツを作ります。かっこばっかり...。
で、かっこ以外の目標は、
やるときはやる男です。
天邪鬼としては人が休んでるときに働いて人が働いてるときに遊ぶ方が心地よく、今年の連休は大いに働いてやろうと目論んでいましたが、思いのほか暖かく好天に恵まれ、gmailのチャットステータスはみんなオフライン、twitterでもRSSリーダーでも休日の話題だらけ、さすがに心が折れて、人と反対のことの反対をする、という納得の仕方で、ほぼオフの日々でした。
で、何してたんだろう...。本を読みました。
まず、先日亡くなった井上ひさしの「ブンとフン」。いとうせいこうのつぶやきで読みたくなって買った本。「日本語の韻と風刺とメタ構造」というつぶやき通り、とても面白い本でした。フン先生の書いた小説の主人公の泥棒ブンが原稿から出てきていろいろやらかすという小説。遊び心いっぱいでふざけた調子の軽い導入、ところどころに押韻された詩(うた?)が入ってます。で、中盤、お上品なご婦人たちがホテル・ノークラのグリルで食事してるシーン、
サイザーンス、サイザンス
おミュージックはサンサーンス
ルネッサンスにサイエンス
ファイヤンスにグッドセンス
教養高きホモサピエンス
ドレスはパリのハイセンス
家具は柾目の桐ダンス
普段の帯は緞子でザンス
貧すりゃ鈍す
鈍すりゃ金子がほしくなる
ダンスは床しいフォークダンス
旦那は東大出ておりやンス
なによりきらいなナーンセンス
家庭の幸せここに存す
サイザーンス サイザンス!
なんて歌をご婦人たちが歌っているわけですが、泥棒のブンはここから虚栄、見栄、気取りを盗みます。ご婦人たちは上品な態度が一変、焼き芋に目の色を変えて厨房になだれ込みます。「何を盗んだのだ?」と聞かれた泥棒ブンは、「虚栄です。このごろ、わたし、こう思うようになったんです。形のあるものを盗むのはつまらないって。泥棒と生まれたなら、どうせのこと人間のいちばん大切なものを盗みたい。」なんてことを言いだして、歴史、記憶、声、権威、を盗んだりとグッと深みある展開へ。そこでも終始ふざけた調子はつづいていて、とても楽しい本でした。
次は、全盲ろうの東大教授の福島智の「生きるって人とつながることだ!」。光も音もない世界に生きるということはちょっと想像を絶しますが、そこから感じられる世界への深い洞察に感動します。印象的な言葉がたくさんあって、いろいろ考えさせられたけど、いくつか熱い気持ちにさせられた部分をメモしておくと、
俺の使命は、この苦しみがあって初めて成り立つものだ、と考えることにしよう。
「苦悩があるから、しんどいから不幸だって簡単に考えるのではなくて、意味をそこに見いださせれば、それは絶望ではない」とか、「人は話すことによって生きていかれる。いわば水や空気と同じく、それは生命維持のための装置だと思う。」なんて印象的でした。
で、次の本、デヴィッド・ボームの「ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ」です。「愛があればすべてうまくいく」と言う人がいる。だが残念ながら、すべてを救う愛は存在しない。だから、もっと良い方法を考えなければならないんだ。というわけで、ボームはその方法として「対話」の必要性を説きます。ここでの対話は、1対1で口頭で会話する「対話」だけじゃなくて、もっと広い意味で使われていて、考えや思いが行ったり来たりする場面全般、みたいな感じです。
対話(ダイアローグ)とは
- 情報やアイデアではなく「意味」を共有。
- 明確な「目的」を定めなくてもいい。
- 人を「説得」することは必要ない。
- あらゆる「想定」を保留することが重要。
中身、やや難しくて、なかなか上手くまとめられませんが、先程の福島智の本ともつながる部分が多くて、話すことによって生きていかれる、意味を感じることができれば苦悩に絶望しない、意味の共有がコミュニケーション、暗黙のコミュニケーション、対話で世界は変わる、などなど、そんなことを考えさせられた読書でした。
読書以外には、
とにかくよく走りました。龍神社コース、さすがに連休後半は疲労感にやられつつも、50分台半ばで1周できるようになってきました。とても暖かくなってきて、新緑が芽吹き始めて、鳥がたくさん鳴くようになり、山の様子が随分と変わってきて、速く走ることよりも気持ちよく走ることに焦点を当てるようになってきました。秋、冬、そして今、
→ → こんな感じです。
こんどICレコーダー持っていって鳥の声録ってこよ。
最終日はお台場で大学院の同級生同士の結婚式。新郎の会社の先輩の豪快な酔いっぷり、新婦の伯父さんとの喫煙所トークなど、いろいろ含めて素敵な結婚式でした。おめでとうございます。
で、連休中にしようと思っていたこと、結局あまり進みませんでしたが、まあ仕方ない。
で、話は変わって、7月3日の大学の研究室の同窓会。今年のシンポジウムのテーマは「研究者が働くということ」。シンポジストとして参加できる?とのお話をいただきました。「シンポジストにはお1人15分程度で、現在のお仕事などご紹介をいただきたいと思います。」とのことで、ちょっとためらいつつも、引き受させていただきました。この時点で1回振り返る、前を見据える、という機会は重要だろうというのと、心を開いて大勢の人の前で話してみれば、想像できない価値あるフィードバックがあるかもしれない、と直感したためです。というわけで、今から2ヶ月、これに向けていろいろ頑張りたいと思います。具体的には、
- 5kg減量する
- 色黒になる
...え!?そこ?って話ですが、「研究者が田舎で起業するという選択肢もあり得る」というメッセージを伝えるためには、やはり、健康的な風貌になってないと説得力に欠けるわけです。他には、増量して金ピカのROLEXをしていく、とか、髪を伸ばして7:3分けにしていく、とかも面白そうではありますが、コンセプトがよく分からないうえに、そんなに急に髪は伸びないので、ここは、やせて日焼けする方向で進めます。あと、シロシベTシャツを作ります。かっこばっかり...。
で、かっこ以外の目標は、
- 継続中の仕事、手を抜かない
- 投稿中の論文、返事が来たら3日以内に対応を終わらせる
- 新たに1本投稿する
- CAQDASの勉強する
やるときはやる男です。